同じ場所で、感じ、思い、伝える

 お盆休みが明けて学生組の稽古が再開しました。お盆を過ぎると気温がぐっと低くなり動きやすくなります。(和太鼓の音は遠くにまで響くため、真夏でも窓を締め切って活動するので2週間前までは皆、顔を真っ赤にして太鼓を打っていました。)
 学生組は10月に行われる大学祭の能舞台における公演に向けて稽古をしています。選抜メンバーで行われる曲のほかに各学年曲というものがあります。

 稽古では「各学年の稽古に、他の学年が関わること」を大切にしています。他の学年を見るということは、自分の稽古以外に時間と労力を使い大変です。
 しかし、他の学年のことは知らない、では本当に学生が力を合わせて大学祭を成功させるということにはならないのです。それに、自分と同学年の仲間や下の学年から学ぶことが多いものです。 
 下の学年に教える時に、改めて自分の動き方などを再確認することがあります。自分の動きで「ここをこういうふうにして」という感じに気づけるということは、3年か4年やって慣れたからできるという漠然としたものよりも自分の動きや音の質を意識的に変えていける深みのある練習になります。
 先輩が後輩を見るほかに、先輩の演奏を見て後輩が感じたことを発言する機会を作ることもあります。部員同士が同じ場所で、感じ、思い、伝えるということを大切に、大学祭へ向けての稽古を歩み始めました。