竹灯ろうコンサート

10月24日、上山市金瓶の宝泉寺にて行われた「竹灯ろうコンサート」に出演しました。
【演目】
 1.ことはじめ
 2.遊山
 3.追い風
 アンコール:実り
 毎年様々なジャンルのゲストを迎えて行われる「竹灯ろうコンサート」は、竹灯ろうの優しい光と音楽を楽しめるコンサートで、今年で5回目になります。会場である宝泉寺は、山形を代表する詩人、斎藤茂吉の菩提寺でもあります。
 このコンサートには、太悳は2年前にも一度出演させていただいたことがあるんです。(最近そういう公演が多い気がします。)
 そのときも「遊山」や「追い風」などを演奏しましたが、アレンジは今とはちょっと違っていました。気づくお客さんは少ないと思いますが…。当時のことを思い返しながら、一つひとつの曲にいろんな歴史がつまっていることを改めて実感しました。そして今月、太悳としては実質初めてとなるCDを発表しました。その制作過程で、太悳としても曲としても、また新しい歴史が刻まれたと思います。
 演奏として流れる音の一つひとつは、その日その瞬間に、演奏者同士やお客さんとの間で生まれてすぐに消えていってしまう“一回性”のものです。だから、「同じ演奏」というのはもちろんありえないことで、常に、1回1回が「今しかできない演奏」です。試行錯誤を重ね、いろんな人に助けられながら制作した今回のCDは、まさに「今しかできない録音」だったと言えるでしょう。
 曲を作るということ、演奏するということ、それを聴いてもらえるということ。そのような流れの中で、曲の歴史と円熟を感じることができるようになった今、手探りを続けていくことで生まれる“かたち”があるという、日々の練習の根本を見る気がします。